韓国製のリーズナブルなヘルメット・・・
安いということは性能的にどうなんやろう・・・
今まで、様々なヘルメットをかぶりました。「Arai」「SHOEI」今はなき「Seta」、
そして、景品でもらったメーカーのわからないヘルメット
こだわりを持って作られたヘルメットをかぶった経験があると
景品のヘルメットはオモチャみたいなものに感じる。
人間の部位のなかで、頭部というのは重要な部分なのに、
不安が残るものはあまり使いたくなくて
景品ヘルメットは、2回くらい使ってやめてしまいました。
それは、自分がかぶって明らかに違いを感じるからなんです。 |
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・・・で、HJCヘルメットが日本国内にお目見えした頃
このコストパフォーマンス、惹かれるけどいいのかな?
というのが、疑問だった。
2005年の年始のごあいさつにアールエスタイチさんに伺った時
吉村社長から、HJCヘルメットの本社工場の視察に
行ってこられたお話を伺った。
(ヤングマシン誌 2005年 4月/5月号で記事になってましたよね)
HJCヘルメットのテストについて、HJCヘルメット製造の姿勢について・・・
聞いていると、HJCヘルメットが全米シェア率bPの実績というのもうなづける。
疑問は逆に知りたいに変わった。
知るとは・・・実際にHJCヘルメットのユーザーになる事です。
「AC-11J リベンジクローム」のユーザーになりました。

とりあえず、奈良県の曽爾高原タンデムツーリングで
PがHJCヘルメットを使ってみる事にした。
その時のPの感想です。
『第一印象は、なかなかのフィット感。
以前、頭の形に合わないヘルメットでツーリングに行って
1日中頭の痛い思いをしたことがあるから
長時間かぶる事は実は不安だった・・・。』 |
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しかし、このHJCヘルメット/AC-11Jは日本仕様!
だから、「J」と付いているのです。
頭の形は日本人に合うように設計されている為か
長時間のツーリングも快適・快適!
他社とHJCヘルメットとの一番の違いは、シールドを閉じると
帽体側にスライドしてシールドが密着するので
帽体内の密閉率が高い事。
風が入りづらいので、風きり音が少なく周囲の音がよく聞こえるんです。
風が入りづらいという点では、コンタクトレンズを使用している人には
コンタクトレンズが乾かない、ずれない事に一躍をかいそうだと思った。
これも不安解消要素の大切なところです。
(先日、チーム員のハカセが鈴鹿サーキットにR6で練習に行ったんだけど
ハカセも風が入らないのでコンタクトにはいいですと、言っていました。)
Pの1回目の感想は、
『このHJCヘルメットなかなかイイ』
でした。 |
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そして俺は、岡山国際サーキットで行われるモトルネッサンス(レース)に
出場の際、HJCヘルメットをかぶって出場した。
レースに出場した日は大雨で、予選中
『シールドがクモル!!!』
と、ピットインした。
内心
HJCヘルメットは密閉率が高いから、やっぱり・・・
と思ったンだけど、後で気がつくと
ベンチレーション(風を取り入れる部分)を全閉にして
走っていたのだ。
『この状態だとクモルのは当たり前かあ・・・』
決勝レースでは、ベンチレーションを全開にしたんだけど
レース中にクモルのはいやだから
(メガネも掛けているので結構、神経質になります ハイ。)
・・・という事で
シールド内側のクモリ止めと、シールドが全閉にならないように
工夫をほどこして、レースに・・・
レースという事で、大事をとってした事だけど
結果的に、ベンチレーションを全開にした時に
シールドがクモルのかどうかがわからなかった。
『HJCヘルメットのテストの意味ないやん・・・。』
と思った俺は、それから毎日PにこのHJCヘルメットを被ってもらう事にした。
(もちろん俺も被って走りました)
『シールドのクモリも自分で経験してみよう!』
テストを始めたのは、もう寒くなる頃
シールドのクモリを体感するには最適。
走っている間は大丈夫でも、信号なんかで止まると呼気でクモッてくる。
ベンチレーション5箇所を全開の状態で走り出すと
徐々にクモリが取れてくる。
『あっ、取れてきた!!』
と思ってからは以外に早くクモリは取れていく。
どんなヘルメットでもベンチレーションは
帽体の「口元」と「額」、そして頭頂部付近を挟んで両サイドにある。
クモリが取れるのは、外気が入ってくるからなんだろうけど
どこに風が当たると効率よくクモリが取れるのかな・・・と思ったPは、
走りながら頭をうつむけたり、顎を上げたりしてみたらしい・・・。
多分、周りで見てた人は”ヘンな人?”に思っただろうけどお構いなし!
シールドのクモリは口元から入った風が、
額・頭頂部のベンチレーションに向かって
帽体内を通り抜ける時に取れるので、シールドのクモリについては
口元から入ってくる風が重要になっているのですね。
顎を上げて走った時、口元のベンチレーションから
急激に風が入ってくるのでクモリの取れ方が早い事に気がついた。
・・・このことで、どうしてHJCヘルメットの場合、口元のベンチレーションが
顎の正面と両サイド、3箇所に設計されているのかがわかった。
従来のヘルメットでは、口元には一箇所正面部分のベンチレーションのみ
HJCヘルメットの口元の両サイドにあるベンチレーションは
HJCヘルメット特有の密封性の高い帽体内部に積極的に風を取り込む為に
設計された物なのではないかと思う。
しかし、ロードレースなどでバイクに伏せて乗る場合は
必然的に口元から入る風を期待できない。
寒い日や雨の日はクモリ止めとブレスガードを使用する事をお奨めしたいですね。
それにしても、モノづくりをする上で短所を改善する為の対処がしてある事は
作り手の気持ちが感じられたので好印象。
それが、わかってからもっと違いが知りたくなって
その他の国産ヘルメットと並べて写真を撮影したり
重さを量ってみたり、内装のスポンジの硬さを確認してみたりした。
見た目の違いは、明らかに形状が違う事である。
HJCヘルメットを横から見ると国産のヘルメットメーカーより
重心が低く後ろに寄っているように思う。
より流線型に近いような帽体になっているのかもしれない
このHJCヘルメットには外付けのディフューザーと呼ばれるものが
付いていないので帽体全体を流線型に近づけているのかもしれない。
重さは従来の国産とほとんど変わらない。
しかし、100g(重量1.5kgでした)ほど重いようです。
タマゴ2個分の重量の違いがありました。
外付けのディフューザーが付いていないのに
100g重いのは、少し不満点かなと思いますが
実際は、通勤程度の1時間未満の
距離を走ってるくらいでは、あまり重いとは感じません。
インナーの「クールマックス」のスポンジは、
少し固めというか、しっかりしている。
被った感触は、適度にフィットするので安定感を感じた。
国産ヘルメットとの違いは、他にも微妙に大きさが違ったり
するのですが、注意書きを読んでいただけると良くわかると思います。
冬の間にテストしたHJCヘルメット/AC-11Jは、標準装着されている
チンガードで顎からの風の巻き込みが少なく寒さが和らぐ。
毎冬、マフラーをしてスクーターに乗っていたのに
今年はマフラーは登場しなかった。
ただ、HJCヘルメットのインナーに使用されている「クールマックス」の
効果は夏にならないとわからないかなぁ〜
などと思いながら、はじめの疑問はどこへ行ったのか
お気に入りのヘルメットになってしまいました。
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